初嵐から新米まで、秋の味覚を楽しむ
秋といえば、食欲の季節と言われますが、それには理由があります。秋は、日本の歳時記にも登場するさまざまな自然現象や農作物の収穫が、私たちの五感を刺激するからです。今回は、秋の始まりを告げる初嵐から、秋の風物詩である釣瓶落しや秋の田、そしておいしい新米まで、秋の味覚を楽しむ方法をご紹介します。
まず、秋の始まりを告げるのは初嵐です。
初嵐とは、秋分の前後に起こる最初の嵐のことで、夏の暑さを吹き飛ばし、秋の涼しさをもたらします。初嵐は、気温や湿度の変化によって発生するもので、雷や強風、大雨などを伴います。初嵐の後は、空気が澄んで青空が広がり、遠くの山々や建物がくっきりと見えます。初嵐の日は、窓を閉めて家で過ごすのが安全ですが、初嵐の後は、外に出て秋の空気を感じるのもいいでしょう。
初嵐の後は、露寒「つゆざむ」という言葉がぴったりです。露寒とは、朝晩の冷え込みが厳しくなり、露が降りることで、さらに寒さを感じることです。露寒の季節には、温かい飲み物やスープが恋しくなりますね。露寒の朝には、草花や葉っぱについた露が、日光に照らされてキラキラと輝きます。露寒の朝の散歩は、目にも心にも美しいものです。露寒の夜には、星空がとてもきれいに見えます。
また秋の空には、釣瓶落しという言葉がぴったりです。
釣瓶落し
このごろ日の出も遅くなることながら、日の入りもどんどん早くなっていますよね。井戸の中に桶(釣瓶)があっという間に落ちていく様子になぞらえて秋の日は釣瓶落としという言葉ができたようです。
釣瓶落しは、古くから秋の訪れを知らせる言葉として親しまれてきました。釣瓶落しをかんじながら、秋の到来を感じるのもいいかもしれませんね。
秋の田
秋といえば、やはり秋の田を見逃せません。秋の田とは、稲穂が実り、黄金色に輝く田んぼのことです。秋の田は、日本の風景を代表する美しい光景のひとつです。秋の田から収穫される新米は、特においしいと言われています。新米は、水分が多く、ふっくらとして甘みがあります。新米を炊いて美味しいおかずと一緒に食べたり、おにぎりにするのもおすすめです。新米の収穫は、日本の農家にとっても大切な行事です。新米の収穫を祝って、お祭りや感謝祭が行われることもあります。新米の収穫は、日本の食文化や伝統を感じることができる機会でもあります。
新嘗祭
日本には古代より、穀物や山海の幸の収穫を神様に感謝する風習があります。特にお米の収穫に関しては、種類や規模も様々あり皇室においてもその祭祀が執り行われます。
天皇がその年に収穫された新穀などを天神地祇(てんじんちぎ)に供えて感謝の奉告を行い、これらの供え物を神からの賜りものとして自らも食する儀式である[1]。毎年11月23日に宮中三殿の近くにある神嘉殿にて執り行われる[2]。同日には全国の神社でも行われる。(Wikipedia:「新嘗祭」より引用)
日本人にとってお米という作物は、麦やとうもろこしとも違い別格の扱いを受けているのがよくわかります。お米を扱った風習・食文化はずっと大切にしていきたいですね。
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